情報収集の方法
就職活動において、いうまでもなく情報の収集は非常に重要です。
企業の情報を知らなければ、志望動機も書けませんし、面接で討ち死にすることにもなるでしょう。
また、マイナスの情報を仕入れることで、いわゆる「ブラック企業」*1に入ってしまうことも防げます。
なにより、自分の入る企業の情報を知らずに入社するなんて、とんでもないギャンブルでしょう*2。
情報を収集するうえで、私が実際に利用していた方法、就職後思いついた方法を列挙してみます。
今更言うまでもありませんが、ググるのは基本中の基本です。
「企業名」で検索するのはもちろん、「代表取締役名」で検索をかけて、気になる情報をピックアップします。
時間があれば、そこから深堀してもいいですし、会社のサイトのお知らせやニュースにある会社の新サービスについて調べるのもいいと思います。
- 会社のサイト
志望企業のサイトを調べるのもマストです(わざわざ言うまでもないとは思いますが)。コーポレートサイトとサービスサイトが別になっている企業も多いので、両方見ておきましょう。
コーポレートサイトでは特にIR情報を見ます。
上場企業の場合は、有価証券報告書が掲載されているので、それはチェックしておくとよいと思います。
有価証券報告書の「事業の概況」「事業のリスク」から、その会社の問題意識を予想して、それに対する法的問題点を想像してみるのもよいと思います。
また、社員の平均年齢、平均勤続年数から、社風を想像してみるのもいいかもしれません。
(例)平均年齢40代後半なら平均年齢の高い老舗企業
平均勤続年数3年未満なら人が定着していない会社
一概にはいえませんけれども、、、
- 転職会議(http://jobtalk.jp/)
転職口コミサイト。登録しなくても点数はわかりますが、詳しい情報はわかりません。詳しい情報を得るためには登録して、1社につき500ポイント(=500円)消費する必要があります。しかし、転職会議に登録し、ワークポートからくるスカウトに応じると20000ポイントもらえることがあります!これがあれば40社調べられます。あと、自分の経験した会社の情報を提供すれば500ポイントもらえます。経験した会社は、バイト・派遣でもよいので、どんどん提供しましょう。
- Vorkers(http://www.vorkers.com/)
こちらも、転職口コミサイト。やはり、登録しなくても点数はわかりますが、詳しい情報はわかりません。登録して、ビズリーチ、JAC等に登録すれば、詳しい情報が見られるようになります。だから、先にビズリーチやJACに登録しないほうがよいと思います。
- indeed(http://jp.indeed.com/)
転職界のGoogle。求人情報が機械検索で集められています。
ただ、ノイズのような情報も拾っているので、なかなかピンポイントで情報を仕入れることは難しいかと思います。
- 登記情報提供サービス(http://www1.touki.or.jp/)
登記情報をネットで確認できます(1件337円)。IRのない会社の情報を得られます。登録が結構めんどくさいですが(申込んでから使えるようになるまで結構時間がかかる)。嘘情報を公開している、どブラック企業対策になります。
なお、法務局に行っても、登記は取れますが、時間がかかりますし、当該会社の情報を上げるのにコツがいるので面倒くさいです。お金も600円と割高になります。
ここまでやるかは議論のあるところですが、会社情報はしっかりとれます。
会社で与信調査をする際に、東京商工リサーチ(http://www.tsr-net.co.jp/)とともに活用しています。これは、自分が就職してから思いついた方法です。
上場企業の情報が載っています。各社簡単なコメントが付いています。
本屋での立ち読みで十分でしょう。一行コメントを見ておくだけでも違ってくるとおもいます。
ただし、 情報はあくまで参考です。実際に行ってみないとわからない部分も大きいので、あまり振り回さるのは得策ではありません。
しゃれで面接に行ってみる気持ちも重要かと思います。
WEB転職サイトの利用
人材紹介会社が利用できない人はもちろん、人材紹介会社を登録した人も、
WEB転職サイトは利用しましょう。
公募なので玉石混交ですが、就職・転職界の相場感覚をつかむことができます。
更新日に即チェックすることが重要です。
自分の在籍した企業の人事が言っていましたが、募集開始直後の応募は、
人事も自社の相場がつかめていないので、とりあえず会ってみようという感覚になるそうです。
最初は登録するのが面倒に感じますが、一度登録すればあとは使いまわせますので、
一気に登録してしまうのが良いと思います。
以下、代表的な転職サイトを紹介します。
業界最大手。非常にたくさんの求人が掲載されています。
しかし、大手すぎて1人の募集に1000人の応募があることもざらとか。
ここで採用にこぎつけるには運の要素も重要かもしれません。
とはいえ、ここを無視するのは得策でありません。
業界2番手。
リクナビにない求人も多いように感じます。
私はここで2社目を見つけました。
また、今回もう一件内定をもらった会社もここで見つけました。
上記2媒体の特色はよくわかりません。が、業界大手です。
- 日経キャリア(https://career.nikkei.co.jp/)
いろいろな媒体・人材紹介会社をまとめたサイトです。
ここに登録すると中小の人材紹介会社からスカウトがくることがあります。
- Green(http://www.green-japan.com/)
ベンチャー系が多いです。条件に合う案件を見つけるのが簡単。応募も簡単。おススメです。
- ビズリーチ(https://www.bizreach.jp/)
ベンチャー系が多いです。自分に合う案件を自動的に提案してくれます。
条件に合う案件を見つけるのが簡単です。応募も簡単。
ここもおススメです。
有料サービスもありますが、有料サービスを利用しなくても十分と思います。
- ハローワークインターネット(https://www.hellowork.go.jp/)
ご存知ハローワークのインターネットサイト。
空求人が多いといううわさもありますが、地方の優良企業などで、求人はハロワ経由でしか出さないという企業もあり、お宝求人もあります。
ただし、そういうお宝求人はすぐに募集が締め切られるので、見つけたらすぐ応募しましょう。
ハロワに登録しなくても利用できますが、登録後でなかったり、ハロワに行ったりしないと詳細がわからない案件があります。
ところで、よくロースクール卒業生に聞かれることがある質問に「いくつぐらいのサイトに登録すればいいのですか?」というものがあります。
私の回答は「全部登録してください」です。
一つのサイトにしか登録しない人は、それだけ就職・転職の機会を損失しています。
すべての転職サイトに登録する企業は限られています。
転職サイトに登録するには、けっこうなお金がかかります。したがって、超一流の大企業以外は一部のサイトにしか登録しないのです。
それなのに、リクナビにしか登録していない人は、本気で就職・転職する気があるのか疑問に思います。
まずは、社会への第一歩を進めないといけない我々はそんな悠長な構え方ではいけないのです。
とはいえ、私も最初はリクナビにしか登録していませんでした。
討ち死にしまくって、考えを改めました。
人材紹介会社の利用
①人材紹介会社を利用、②WEBの転職サイトを利用、というのが、基本的には軸になると思います。(あとは、③直接応募という方法もあります。)
今回は①人材紹介会社について説明しようと思います。
人材紹介会社
人材紹介会社は、求職者を企業に紹介し、労働契約が成立したらその労働者の年俸の何割かを手数料としてもらうというビジネスモデルで事業をしています。
したがいまして、労働法を選択していた人はわかると思いますが、こちらが料金を取られることはありません(紹介会社は報酬を相手方の会社からもらう、だいたい年俸の3割ぐらいとか)。
企業側からすると実際の人件費に手数料を載せて採用しなければならないので一見割高にも見えますが、次回紹介するWEB転職サイトの掲載料もなかなか高いので、トータルで見ると人材紹介会社のほうが企業にとって割安になる可能性があります*1。
人材紹介会社に登録すると、求職者個人にエージェントがついて、経歴・スキルに見合った仕事を紹介してくれます。
また、面接の日程調整、条件設定など細かい交渉はエージェントがやってくれます。
時には、企業研究の手助けとなる資料をくれることもあります。
いいエージェントにあたると、非常に活動がスムーズになります。
ただし、エージェントはあくまで営業マンです。
就職意欲の乏しい人*2、企業が興味を示さなさそうな人を相手にしても、営業成績に反映しないので、案件を紹介してくれません。登録すら拒否されることもあります*3!
ロースクールを卒業したまじめな人はここのところをしっかり理解しておいてください*4。
会社・エージェントによっては、意に沿わない仕事を押し付けてくることもあります。向こうも仕事ですのである程度仕方ありません。
自分の希望・状況をしっかり考え、取捨選択することが重要になるかと思います。ただ、応募したのに大した理由もなく一次面接を拒否するとかなり印象が悪くなります。
以下、代表的な人材紹介会社を紹介します。
- リクルートエージェント(http://www.r-agent.com/)
業界最大手。案件もおそらく最大。
案件がとりあえず多い、エージェントに別のサポートスタッフがついているので連絡が早い。職務経歴書を簡単に作れるフォームがあるのでらくちん。
今回の転職はここで決めました。
- MS-Japan(http://www.jmsc.co.jp/)
管理系(法務・財務)に強い。ロースクール生の事情に詳しく、ロースクール既卒生の案件もかなり手がけているという印象を受けました。
レアな案件も持っているようです。
- インテリジェンス(http://doda.jp/consultant/)
DODAのエージェント部門。ほとんどリクルートエージェントと同じ案件しか持っていないという印象です。
- ワークポート(http://www.jmsc.co.jp/)
IT業界に強いらしい。僕にとってはいまいちでしたが、転職会議のポイントをもらえることがあるので登録しておくメリットはあります。ただし、直接登録したらポイントをもらえないので、転職会議経由で登録しましょう。
- JAC Recruitment(http://www.jac-recruitment.jp/)
外資系に強いらしい。自分は利用したことがない(3年前に門前払いされた!!)のですが、サービスがきめ細やかだとか。
- Legal Map(More Selections)(http://www.legalmap.jp/)
司法試験受験生に特化した人材紹介会社です!
他が見捨てた人材にも手を差し伸べてくれる?!
少なくとも門前払いはないと思います。
司法試験受験生にありがちな「履歴書のネタがない」「志望動機が書けない」といった問題の解決法を蓄積しているように感じました。
あと、ここが関与している「ぶるぺん」というNPOはロー卒社会人とお手軽に触れ合う機会が持ててるのでおすすめです!